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脳内世界地図ミクロ -楡井ズム増刊号-

 
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即興詩篇

『神話がにげていく』

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 むかしの邦画を観た。鮮烈だった映像はぼやけていて、霞がかったように劣化している。それはフィルムの良し悪しではない。時間が経ち過ぎたのだ。いまではきみが牙の付け根から毒を散らしても、誰も殺せはしない。逃げ惑いもしない。

 蛇が鎌首をもたげるさまを、誰がうたた寝と称せよう。
 魔界の梃子と褒め称えるのもむずかしい。
 
 古びたVHS。巻取りの窓に中指ほどのカナヘビ――ちなみにそれは漢方みたいに干からびている――がへばりついているビデオカセット。
 シーソーの尻に敷いて、踏みつける。跳んで、不時着。跳んで、落着。
 割れた窓から立ち上る黒煙。まるまると肥えた龍となり、西陽の差す山に泳いでいく。眩しい暁。
 少年たちの科白がきこえる。

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