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脳内世界地図ミクロ -楡井ズム増刊号-

 
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即興詩篇

『調理された星雲』

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 星の模型はどれも天文雑誌の挿絵を模したような形状で、さぞや精巧に造られているのだと直感できた。人の頭ほどもある土星の周囲をぐるりと回る、いわゆる輪の部分は、遠目からでも緻密な模様が描かれていると覗える。星の列を目でなぞれば、すぐにそれらが太陽系の惑星で、小学生の頃に習う配列どおりに並んでいることが分かった。一際目立つ金箔張りの太陽から、東にいくごとに、水金地火木土天海冥と続く。冥王星は先のニュースで惑星の座を退けられたはずだが、きっと模型群は太陽系の列を模したものであって、惑星と準惑星の違いなど、大した意味はないのだろう。特にその冥王星は一番小さく、一番端っこにいて、部屋の最も暗がりの部分に吊り下げられているのにも関わらず、異様な存在感があった。天井のフックから伸びる鎖から模型の縁にかけて、埃交じりの蜘蛛の巣がこびりつき、ふよふよと切れ端を宙に漂わせているとしても、だ。
 太陽系の背景は壁の上部で、黒いフィルムが貼られているようだった。暗がりに映えすぎて思わず目を逸らしていたが、フィルムには小指ほどのLEDが顔を出している。その配置、配色にも拘りがあるらしく、星座にも疎いわたしには、一見、無作為に鏤められただけに過ぎないのだが、繋げれば獅子や水魚のモチーフが浮かび上がるような気がした。もっとも、それこそゲシュタルトの為せるものであるかもしれないが、そもそもそんな心持ちを基にして星座は作られたのだろう。

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